「家族と使うパソコンで、今回見たページの履歴を残したくない」。Microsoft EdgeのInPrivateは、通常のウィンドウとは別に閲覧し、すべてのInPrivateウィンドウを閉じたときに、対象の閲覧データを消す機能です。
ただし、ダウンロードしたファイルやお気に入りは残ります。インターネット上で完全に匿名になる機能でもありません。この記事では、できることの範囲を確かめながら使う手順を説明します。Microsoft公式情報に基づく解説で、画像はイメージです。
InPrivateで消えるもの、残るもの
Edgeの公式案内では、すべてのInPrivateウィンドウを閉じると、閲覧履歴、Cookie、サイトデータ、入力フォームの情報など、InPrivateでの対象データが消去されます。通常の閲覧で残っている過去の履歴を、まとめて削除する機能ではありません。
一方、InPrivateで保存したファイルと、追加したお気に入りは残ります。たとえばPDFをダウンロードしたら、ウィンドウを閉じた後も保存先にそのPDFが存在します。「履歴が消える」と「ファイルが消える」を区別してください。
この違いを先に理解しておくと、使い終わった後に何を確認すべきかが分かります。画面にInPrivateと書かれているだけで、今回の作業が何も残らないと判断しないことが大切です。
使う場面を決めておく
一時的に調べ物をし、そのパソコンの通常の閲覧履歴へ混ぜたくない場合などに使えます。たとえば家族への贈り物を調べるとき、通常の履歴とは分けたいと感じることがあります。
ただし、同じ場所にダウンロードした資料や、開きっぱなしのウィンドウがあれば、内容が見えることはあります。InPrivateだけで周囲から隠せると考えるより、閲覧データの扱いを選ぶ機能として理解しましょう。
不特定の人が使うパソコンで重要な手続きを行ってよいという保証でもありません。機器を信頼できるか、利用するサービスは正しいかといった確認は、通常の閲覧と同じように必要です。
新しいInPrivateウィンドウを開く
- Microsoft Edgeを開きます。
- 右上の「…」メニューをクリックします。
- 「新しいInPrivateウィンドウ」を選びます。
- 別のウィンドウが開いたことを確認します。
- 画面上のInPrivateの表示を確認してから、目的のページを開きます。
通常のウィンドウは、そのまま残る場合があります。別のウィンドウへ戻ってページを開けば、そちらは通常の閲覧になります。暗い背景だけで判断せず、InPrivateの表示があるか見てください。
ダークテーマを使っていると、通常の画面も暗く見えます。色だけでは区別できないことがあるため、表示名を目印にします。最初は通常とInPrivateを同時にたくさん開かないほうが分かりやすくなります。
「一つのタブを閉じる」だけでは終わらない
InPrivateの終了で重要なのは、すべてのInPrivateウィンドウを閉じることです。一つのページを閉じても、別のInPrivateウィンドウが残っていれば、その閲覧セッションは続きます。
作業が終わったら、InPrivateのウィンドウを確認して閉じます。最小化して下に隠しただけでは、閉じたことにはなりません。複数開いていた場合は、残っているものがないかタスクバーなどでも確認しましょう。
サービスへログインしていた場合は、必要に応じてサービス側のログアウトも行います。席を立つ前に画面を片付けるところまでを、一連の操作として考えると忘れにくくなります。

ダウンロードしたものは保存先を見る
InPrivateで資料をダウンロードしたら、保存先のフォルダーを確認します。ウィンドウを閉じる前に、ファイル名と置き場所を把握しておくと、後で探しやすくなります。
不要なファイルを整理する場合も、何を消すのか確かめてから操作します。共有パソコンでは、似た名前のファイルがほかの人のものという可能性もあります。今回自分が保存したものを区別して扱いましょう。
お気に入りも同様です。一時的な調べ物だからといって、お気に入りまで自動で消えるとは考えないようにします。残すつもりで登録したページか、後から見えると困るものではないか、自分の目的に照らして確認します。
Webサイト側の記録は別の話
InPrivateは、Webサイトや職場・学校、インターネット接続の提供者から、すべての閲覧を見えなくするものではありません。Edgeに残るデータの扱いと、通信先などに残る情報は別です。
InPrivateで買い物をしても、注文が消えるわけではありません。ログイン先のサービスで行った投稿や設定変更なども、通常と同じようにサービス側へ反映されます。後で取り消したい操作は、そのサービスの手順が必要です。
同じ理由で、アカウントにログインした状態なら、そのサービスに対して誰でもない人として扱われるとは限りません。「プライベート」という名前から、完全な匿名性を想像しないことが大切です。
危険なサイトから守る特別な壁ではない
公式案内では、InPrivateにしただけで悪意のあるサイトに対する安全性が高まるわけではないと説明されています。見知らぬリンクや、不自然なダウンロードの誘導に対しては、通常と同じように慎重に判断します。
また、InPrivateでの実行を許可した拡張機能は動作する場合があります。拡張機能による記録まで必ず防げるとは考えないようにしてください。今回は、新しい拡張機能を入れたり、権限を広げたりする必要はありません。
ログイン情報を入力する前には、開いているサイトが目的のものかを確認します。InPrivateという表示と、アクセス先が正しいことは別の確認です。ブラウザーの状態だけで、ページの信用を決めないようにしましょう。
普段と違うログイン画面が出ても慌てない
InPrivateでは、通常の閲覧時とCookieなどの扱いが異なります。普段はすぐ開けるサービスで、あらためてログインを求められることがあります。画面が違うからといって、すぐにアカウントが壊れたとは判断しません。
ただし、見覚えのないサイトへ誘導された場合などは、そのまま情報を入力せずURLを確認します。必要ならいったん閉じ、公式の入口から開き直します。思い込みで入力を進めないことが大切です。
InPrivateで閉じたタブは、通常の「最近閉じたタブ」から開き直せない扱いです。残す必要のある情報は、閉じる前に適切な方法で控えます。その際も、保存すれば残るという点を意識してください。
残しておくページの管理については、Edgeのお気に入りの使い方も参考になります。一時的に見るページと、後から開くために登録するページを分けて考えましょう。
メニューに見当たらない場合
家族向けの管理機能や、会社・学校の管理設定により、InPrivateが使えない場合があります。項目がないからといって、別のソフトを入れて回避する必要はありません。管理されている機器なら担当者へ確認します。
自分のパソコンで試すときは、まず一つのInPrivateウィンドウを開き、閲覧し、閉じるところまで行います。ダウンロードやログインを伴わない簡単な練習なら、通常表示との違いに集中できます。
使い終わりに「全ウィンドウを閉じたか」「保存したファイルはあるか」を確認しましょう。消えるものと残るものを理解したうえで使えば、目的に合った閲覧方法を選びやすくなります。
参考にした公式情報
公式情報確認日:2026年9月29日。画面の表記や利用できる機能は、更新や環境によって異なる場合があります。

