「家計簿と調べ物の画面が重なって、どこに何があるか分からない」。ウィンドウを開くたびに机が散らかったように感じたら、Windows 11の仮想デスクトップを試してみましょう。
仮想デスクトップは、一台のパソコンの中に作業用の画面を複数用意し、切り替えて使う機能です。追加のモニターがなくても、用途ごとにウィンドウを分けられます。この記事では二つの画面を作り、移動し、不要な画面を閉じるところまで説明します。
Microsoft公式情報を参考にした操作解説です。実機検証の報告ではなく、画像はイメージイラストです。Windowsの更新や設定により、表示される場所や名称が異なる場合があります。
作業用の机を、二つに分けると考える
例えば、一つ目は家計簿と資料、二つ目は趣味のWebページというように、開くウィンドウを分けられます。必要な作業画面へ切り替えることで、いま使うものに集中しやすくなります。
ただし、パソコンが二台になるわけではありません。CPUやメモリ、保存領域を同じパソコンで使います。画面を分けるだけで処理が必ず速くなったり、重いアプリの負担がなくなったりする機能ではありません。
また、別のWindowsユーザーを作る操作とも違います。自分の作業を見やすく分類するためのものなので、家族やほかの利用者から秘密の情報を隠すための境界としては使わないようにしましょう。
最初は二つだけ作ってみる
一度にたくさん作ると、逆にどこで作業しているか分からなくなります。最初は「作業」と「調べ物」の二つで十分です。使う目的がはっきりしたときだけ増やすと、整理しやすくなります。
練習の前に、開いている文書を保存します。デスクトップの切り替え自体は保存の操作ではありません。画面が見えなくなったときに、文書が消えたと慌てずに済むよう、保存場所も確認しておきます。
最初に使うアプリは、内容の分かる文書一つと公開ページ一つ程度が扱いやすいでしょう。入力途中の重要な手続きなどは、操作に慣れてから同じ画面に加える方が落ち着いて確認できます。
新しいデスクトップを作る手順
- Windowsキーを押しながらTabキーを押します。
- タスクビューが開いたことを確認します。
- 「新しいデスクトップ」を選びます。
- 追加されたデスクトップを選んで切り替えます。
- その画面で、使いたいアプリを開きます。
- 再びWindows+Tabで一覧へ戻り、元の画面も残っているか確認します。
タスクバーにタスクビューのボタンが表示されていれば、そこから開くこともできます。ボタンが見当たらなくても、Windows+Tabを使えます。表示するために別のアプリを入れる必要はありません。
新しい画面でアプリを起動したとき、アプリの仕様によっては、既に開いているウィンドウへ移る場合があります。すべてのアプリが、起動のたびに別のウィンドウを作るとは限らない点も覚えておきましょう。
分かりやすい名前を付ける
タスクビューでデスクトップの名前を選ぶと、用途に合う名前へ変えられます。「デスクトップ1」「デスクトップ2」よりも、「家計」「調べ物」などの方が、自分にとって見分けやすい場合があります。
名前を変えても、ファイルの保存フォルダー名が変わるわけではありません。作業画面に付けた目印だと考えます。文書は、これまでどおり自分で指定した場所に保存してください。
名前が長すぎると一覧で読みにくくなるので、短い言葉にすると使いやすくなります。仕事用と個人用を分ける場合でも、同じWindows利用者の作業領域であることを忘れないようにします。

画面を切り替えて、元の作業へ戻る
Windows+Tabを押し、使いたいデスクトップをクリックすると切り替わります。キーボードに慣れたら、Windows+Ctrl+左右の矢印で隣のデスクトップへ移る方法も使えます。
アプリが見えなくなったときは、まずタスクビューで別のデスクトップを確認します。すぐ同じ文書をもう一度開くと、どの画面のどの文書を編集しているか分かりづらくなることがあります。
操作していない側のアプリも、閉じたわけではありません。音声や処理が続く場合があります。画面を切り替えたから通話が終わった、音楽が止まった、という判断はせず、必要な停止はアプリ側で行います。
開いているウィンドウを別の画面へ移す
タスクビューで移動したいウィンドウを右クリックし、「移動先」から目的のデスクトップを選ぶ方法があります。版によっては、ウィンドウのプレビューを目的のデスクトップへドラッグすることもできます。
移す前に、ウィンドウのタイトルを読みます。同じアプリで複数の文書を開いている場合は、どの文書を移すのかを確認してください。アプリの名前だけでは判断しにくいことがあります。
移した後は、行き先のデスクトップへ切り替え、同じ内容が開いていることを確かめます。この操作はウィンドウの配置を変えるもので、文書ファイルを別のフォルダーへ移動するものではありません。
不要になったデスクトップを閉じる
タスクビューで、閉じたいデスクトップの「×」を選びます。通常、そのデスクトップで開いていたウィンドウは、残っている別のデスクトップへ移ります。作業アプリを全部終了する操作とは違います。
とはいえ、整理の前に文書を保存し、閉じた後にウィンドウがどこへ移ったか確認すると安心です。間違ってアプリのプレビューにある「×」を押さないよう、デスクトップ側の操作かを見分けてください。
使い終わった文書を閉じたい場合は、アプリ側で保存して終了します。デスクトップを減らしただけでは、不要なアプリの動作も全部止まるわけではありません。画面の整理とアプリの終了を分けて考えます。
デスクトップ上のファイルは別の保管庫にならない
仮想デスクトップごとに、文書の保存先が独立して作られるわけではありません。同じWindowsユーザーのデスクトップに置いたファイルやショートカットは、別の作業画面にも見えることがあります。画面を増やしたから、原本が複製されたとは考えないようにします。
資料を用途別に保管したい場合は、保存先のフォルダーを整理します。「作業画面の名前」と「ファイルを置く場所」を分け、保存するときにはフォルダーの場所まで確認してください。
タスクバーの見え方が違うとき
「設定」→「システム」→「マルチタスク」のデスクトップに関する項目で、タスクバーにすべてのデスクトップのウィンドウを表示するか、現在のものだけにするかを調整できます。Alt+Tabの表示範囲も確認できます。
全体から選びたいなら全デスクトップ、今の作業だけに絞りたいなら現在のデスクトップという考え方です。最初は既定の状態で試し、見つけづらいと感じた項目だけを変えるとよいでしょう。
二つのウィンドウを同時に見比べたい目的なら、画面を左右に分割する方法の方が向いている場合があります。切り替えて使うのか、同時に見るのかで選ぶと、機能を使い分けられます。
まず二つ作る、名前を付ける、一度戻る。この一往復を試してから、普段の文書を振り分けましょう。見えなくなったらタスクビューへ戻る、と覚えておくと、画面を分けても迷いにくくなります。
参考にした公式情報
公式情報確認日:2026年9月28日。画面の表記や利用できる機能は、更新や環境によって異なる場合があります。

